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民事法律扶助

当事務所では、日本司法支援センター(法テラス)の民事法律扶助をご利用になられます。民事法律扶助とは、経済的にお困りの方が法的トラブルにあったときに、無料で法律相談を行い、(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えを行う(「代理援助」「書類作成援助」)制度です。債務整理のご相談、特に自己破産の案件では多くご利用いただいております。ただし、資力基準等の要件がありますので、詳しくは弁護士にご相談ください。

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墨田区

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退職後の従業員の競業避止義務違反

競業避止義務契約が有効かどうかの判断には、以下の2点が重要となります。

まず、競業避止義務契約が労働契約として、適法に成立していることが必要となります。

さらに、判例上、競業避止義務契約の有効性を判断する際にポイントとなるのは、①守るべき企業の利益があるかどうか、①を踏まえつつ、競業避止義務契約の内容が目的に照らして合理的な範囲に留まっているかという観点から、②従業員の地位、③地域的な限定があるか、④競業避止義務の存続期間や⑤禁止される競業行為の範囲について必要な制限が掛けられているか、⑥代償措置が講じられているか、といった点が判断されます。

奈良地裁判昭451023(フォセコ・ジャパン・リミティッド事件)は、従業員の退職後の競業避止合意の有効性について、合意が、技術的秘密を保持するために、退職後一定期間競業避止義務を負わせることは有効な場合があるとして、具体的には、①制限の時間、②場所的範囲、③制限の対象となる職種の範囲、④代償の有無について、両者の利益不利益、ならびに社会的利害を検討すべきであるとしています。

代償措置

これまでの裁判例では、種々の要因を総合的に考慮する考え方が主流であり、代償措置の有無のみをもって有効性の判断が行われている訳ではありません。もっとも、他の要素と比較して判断により直接的な影響を与えていると思われる事案も少なくなく、裁判所が重視していると思われる要素ではあります。

代償措置の例としては、比較的高額な報酬を受け取っていた場合、奨励金の支給をしていた場合などがあります。

競業避止合意の有効性に関する近時の裁判例

競業避止義務契約の有効性について争いとなった判例においては、多面的な観点から競業避止義務契約を締結することの合理性や契約内容の妥当性等を判断しています。

競業避止義務契約の導入・見直しを検討するにあたっては、近年の判例における判断のポイントについて理解しておくことが重要となります。

 

事 案

結 果

大阪地方裁判所平成25年(ワ)第10955号 平成27年3月12日第26民事部判決

原告の経営する学習塾に勤務していた被告Y1が被告Y2と共同で原告の教室の近隣で本件学習塾の営業を始めたことについて、原告が、本件学習塾の営業の差止め、塾生管理情報の使用の差止め及び廃棄、原告の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知する行為並びに損害賠償を求めた事案。

本件規定は,原告を退職した後2年間は,会社で指導を担当していた教室から半径2キロメートル以内に自塾を開設することを禁ずるものである。

①学習塾業界においては,何よりも収益の柱は,塾生の確保・・・担当する講師との間に信頼関係が生じている場合,その講師が近傍で独立しようとする場合には,これに追従することは容易に想定される。上記信頼関係は,講師が純粋に個人的に構築したものではなく,企業たる学習塾と塾生との関係を踏まえて成立するもので,当該学習塾が投下した資本の上に成り立つ。本件規定は投下資本の回収の機会を保護するための合理的なもの。②退職後,2年間に限り,会社で指導を担当していた教室(退職時に所属していた教室)から半径2キロメートル以内(小中学生にとって通塾に適さない程度の距離)の限度で,自塾を開設することのみを禁ずるもので,上記圏外で開業することはもちろん,上記圏内であっても,競合他社において勤務することは禁じられていない。従業員の講師業務としての経験をいかして継続して講師業務を行うことは本件規定に所定の地理的,時間的範囲及び態様以外ではなんら制約されないことからすると,合理性を欠いて無効であるということはできない。③特段の代償措置が講じられていなかったとしても,上記合理性の判断に影響を及ぼすことはない。

東京地方裁判所平成24年(ワ)第64号 平成26年11月7日民事第36部判決

原告(介護事業等を目的とする株式会社)は、被告らの競業避止義務違反行為により損害を被ったとして、被告らに対し、不法行為又は債務不履行に基づき、損害賠償金の支払いを請求した事案。

本件誓約書には,「貴社と競業関係となる次の事項については,事前に貴社と協議する。〔1〕貴社と競業関係となる事業の起業又はこれへの参画〔2〕現に貴社と競業関係にある企業への就職(役員就任を含む)又は関与(顧問,相談役等への就任及びコンサルティング)」という条項が定められている。

同条項の文言上,競業関係となる事業の起業,参画,就職又は関与それ自体を禁止するものではなく,事前の協議を求めるにすぎないものではあるものの,その限度においては被告B及び被告Cに対し,本件介護事業と同種の事業を営む自由を制限するものである上,その制限の期間に限定がなく,競業と認められる事業の範囲,距離的限界も特定されたものではないのであるから,被告B及び被告Cが前記各誓約書に署名押印又は署名したとしても,それによって法的に拘束力のある合意が成立したとは認め難い。

大阪地方裁判所平成25年(ワ)第7931号 平成26年3月6日第21民事部判決

原告が、元従業員である被告に対し、〔1〕被告に、営業秘密を持ち出した不正競争行為があった、〔2〕原告の取引先に虚偽事実を告げた不法行為があった、〔3〕退職後の競業避止義務に違反したと主張して、損害賠償を請求した事案。

平成17年4月1日,原告の就業規則に,「退職後,1年間は同業種の仕事及び得意先に営業行為をしてはならない」との規定が追加されたことが認められる一方,被告が原告に採用されたのが平成15年6月2日であることは当事者間に争いがない。

就業規則の不利益変更という意味においても,また,職業選択の自由の制限となる退職後の競業避止義務の有効性という意味においても,同規定が被告に適用されるには,その合理性を支える事情が必要となる。同規定は,1年間,地域,業務に何ら制限なく同業者への就職や取引先への営業行為を禁止する広汎なものであるのに対し,このような職業選択の自由の制約を正当化するに足るような事情,すなわち,原告において,被告が競業避止義務を甘受すべき地位,職務にあったこと,また,原告が,同義務を負わせるに十分な代償措置を講じたことなどについての主張立証はされていないから,結局,合理性を支える事情は何ら認められない。


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