事 案 |
建設現場でアスベスト(石綿)を吸って健康被害を受けたとして、首都圏の元労働者やその遺族ら337人(患者数308人)が国などに総額約120億円の損害賠償を求めた訴訟。原告は東京都や埼玉県などで大工や左官などとして働き、建材に含まれる石綿を吸って肺がんや中皮腫などになった。患者308人の6割以上にあたる199人はすでに死亡している。 |
争 点 |
原告側は「国は危険性が分かっていたのだから、遅くとも1987年には石綿建材を禁止するべきだった」と主張。国側は「危険性が明確になったのは2000年代前半。06年に全面禁止したのは適切だった」と反論 |
結 論 |
一部について国の責任を認め、賠償を命じる判決を言い渡した。主な建材メーカー42社も訴えていたが、メーカーの責任は認めなかった。 |
備 考 |
建設労働者の石綿被害について、国の責任を認めた判決は初めて。 |
出 典 |
朝日新聞 2012年12月5日15時15分 http://www.asahi.com/national/update/1205/TKY201212050538.html |